嘘つきシャボン玉の恋ゲーム

私はネックレスをもとの場所に戻し、自分の部屋に行く。

机の引き出しの中を漁れば、
陰陽のマークの陽部分(白い方)のネックレスが顔を出す。

やっぱり同じだ。
あのネックレスは私があげたもので間違いない。




あれは、遡ること10年くらい前。


父に虐待を受けた私は気を病ませていた…


●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇


「優花ちゃん、ばいばい!」

「あ、マミちゃんじゃあね」


いつもと変わらない学校。
それが嬉しくもあり悲しくもあった。

増える痣。
自分だけが変わっていくような気がして、
心から笑えなくて。


ブランコしたい。

そんな言い訳を自分自身にして家に帰らず公園で一人、ブランコにのる日々が続いていた。

古びたブランコはいつの間にか私の友達になっていて、
ギィーギィーと音が心地よくて…


そして、ある日。
いつも通りブランコに乗っていると、急にブランコが高く上がった。

私はその時こいでいなかった。
誰かが押したんだ。

驚いて後ろを振り返ればそこには男の子が笑ってた。


「なにか用?ブランコに乗りたいの?」

私が聞くと男の子は首を振って言った。

「おれと遊ばない?」

中高生の人が言ったらとても不信だけど、
子供の間ではそんなものなかった。


「……いいよ。」


そう返事をしたのは男の子がなんとも眩しい笑顔だったからで、

なんとなく遊ぼうと思った。