嘘つきシャボン玉の恋ゲーム

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「ぅぅ…」

「大丈夫。俺だよ。」

「真、紅…?」

あれ?これは夢?現実?
見慣れたマンションの部屋。
紺のベッド。
それと嗅ぎ馴れた男の人の匂い。


「ほら、痛くないでしょ?」
「ん…。」

真紅は私を抱きしめたまま、頭を優しく撫でる。
…妙に心地好い。。

「平気?」
「………。」

私は真紅を剥ぎ取って、自身の腕を見る。

昔ながらの傷があるものの、やっぱり痣がない。

そうだ。私、夢みてたんだ。
最初は意識があったのに、いつ入り込んでしまったのか。
夢だったのにまだ息苦しいし、視界がぼやける。


「…まぁ、うん。悪い夢だ。」

私は間の空きすぎた返事をする。

って、おい…。なぜ私の家に真紅がいる?
私は確かに一人でいたのに。

「お前は何故ここに居るんだ?」
「え?優花、俺が合鍵持ってるの忘れたの?」

キョトンとする真紅。

そういえばそんなことあったな。
というか寧ろ勝手に作られたんだよ。