「…!?」
「どうしたの?優花?」
(………あ。)
やってしまった、と思った。
私のとこが異常だっただけなのに、
失礼なことを口走ってしまった。
二人は私の家の事情なんて知らないのに、
なぜ何も考えず、言葉が出てしまったのだろう。
「わるい。なんでもない。
今のは忘れてくれ。」
「あ、うん。」
「……。」
「りえ「私、もう帰らせてもらう。また明日な。」
何か言いたさげな小百合の言葉を遮り、
私はさっさと玄関を後にした。
(今日は風邪が冷たい。すぐに帰ろう。)
そう思い、家に向かう足を速める。
脳裏に焼き付いた心配そうな二人の表情を忘れらないまま……



