嘘つきシャボン玉の恋ゲーム



【ガタッ】

「あ。小百合、こんなとこにいたんだぁ!」

「……理恵子!」

人の家の庭で勝手に腰を下ろしていたあたしの理恵子はニカッと微笑んだ。


「もー、ビックリしたよぉ?
水飲みに行って帰ってきたらいないんだもん。」

「あ、ごめんなさい。
それに許可なく庭に出たりして…」

申し訳ない。
心からそう思う。

だけど理恵子は、「全然いいよ!」と言って寒いからと折り畳みのモーフを手渡してくれた。



(…この子の優しさや気配りは昔から変わらないな。)

そのことが妙に嬉しかった。