●〇……
恋ゲームのこと。
殺し屋のこと。
私は全てを話した。
そして少しの沈黙。
私の発した言葉にはどうしても重みが残ってしまっていた。
けれど今も、話している時も、
不思議と居心地は悪くなかった。
私が真紅とのことを話している間、
小百合は私を見つめながら小さく相槌を打ってくれた。
その時の小百合は、私が信じたいと告げる前の理恵子と違いがなかった。
凝らさないと見えないぐらいの瞳の揺れは、
真実を受け止めようとしている証拠なんだ思う。
小百合も私の事情を知った。
…とは言っても理恵子も、
あの日以来お互いに『殺し屋』関連のことには触れようとしなかったし………
いや、出来なかった。
だから理恵子もほぼ私達のことを知らなかったわけで。
理恵子は少し下唇を噛んでいた。



