「ななな…………なに言ってるのよ!
そんなのうちは知らなかった!!
あんたが今考えた妄想でしょ!?
ね、ねぇっ皆?」
西川と梨菜が問いかけたけど応えが返ることはない。
まるで時が止まったみたいだった。
けど……………
また、一人手を挙げた。
「西川の言ってることはあってると思う!!!!」
…………坂本!?
手を挙げたのは1年から同じクラスで、そこそこ話をしていた阪本だった。
いつもおちゃらけた雰囲気の阪本が真剣な顔をすると、まるで別人の様。
「俺も………………
俺も加奈原と仲良くなりたい。
信じたい!
俺の素直な思いだ。」
阪本、
あんたも…………!
「実は前から気づいていたんだ、
俺たちがいつも一緒にいる加奈原は
本当の加奈原じゃないことを。
皆も最初から気づいてたんだろ??
だけど俺は、暗黙の了解みたいなもんだと思ってた……
皆!いっそ自分が思ってること言おうよ!な?」



