100万回のKISS







あたしが変態野郎を連れてきたのは、

あんまり人の通らない南階段。







「どしたの?」




甘い声で言う、表の顔の変態野郎。






「…素出せば?」





「いいんだぁ?」




チラッとあたしを見ながら
裏の顔になる。








「すず。

ここ、何処か知ってる?」




裏の変態野郎はあたしを

『すず』


と呼ぶ。








「南階段…」




「襲われてぇのかな?」