「有馬君!有馬君!」


そう可愛らしい声で、俺の手をひく女の子


振り返って、幸せそうな笑顔を向けるのは―…



「遥……?」



遥は手を放して走って行ってしまう。


「待って!」


追いかけるのに、なぜか追いつかなくて、2人の距離はどんどん離れてしまう


「待って遥…!!」


俺が届かない手を伸ばした、その時だった。



ピーーーー!!!