最初最後彼氏!

雄は、大事なものを扱うように何度も、何度も、あたしに優しくて、どこか切ないキスをする。

あたしもそれに答えようとしたけど、・・・息が!!!

軽く雄のTシャツの裾をつかんで引っ張る。

すると雄は気づいたのかゆっくり唇を離す。

「ごめん・・・。苦しかったか?」

「だ、大丈夫だよ・・・。」

誰がどう見ても大丈夫には見えない。

「ごめんな。奈美があまりにも色っぽかったから・・・。歯止め気かなかった。」

口角を少しあげて優しく雄は微笑んでから、またあたしを抱きしめた。

このとき、あたしは、雄を好きになって良かったと思った。

どのくらいたっただろうか・・・。

ずっと雄と抱きしめあっていた。

離れて時計を見ると11時を過ぎていた。

「雄・・・。そろそろ寝よ?」

だまってうなずく雄。

本当に今日の雄は可愛かったり、色っぽかったり・・・。あたしの心臓、ドキドキして止まらないよ・・・。

すると、いきなり視界が揺れた。

いきなりの出来事にびっくりしてギュッと目をつぶった。

そっと、目を開くと・・・。雄の顔がまた近い・・・。

ハッとして下を見ると、浮いてる!?

「さっ、俺の部屋行くぞ。」

といって歩き出す。

雄にお姫様だっこされてたんだ・・・。

怖くて雄の首に腕を回してしがみつく。

「・・・、甘えん坊なお姫様だな・・・。」

何で今日の雄は甘い雰囲気でキャラが違うの!?

カチャと言う音がして、雄の部屋に入る。

あたしは静かにベットにおろされた。

上から雄が優しい表情であたしを見下ろす。

「・・・寝るか。」

そう言ってあたしの横に寝ころんだ雄。