昼休み。あたしは美奈に最近胸が苦しくなることを相談した。

「・・・マジ!?やったぁー!!」

・・・?なんで美奈が喜んでるのか分からない。

「何で美奈が喜ぶの?」

美奈はニヤッっとして

「胸が苦しくなるのは、あんたが高杉のことが好きだからなんだよ!♪」

好き?あたしが雄を?

「好き・・・。なのかなぁ・・・。」

「やっと奈美も初恋かぁ・・・♪」

美奈はすごく嬉しそうにあたしを見てきた。

これが恋なの・・・?

初めて知った。

「奈美!ちゃんと気持ち伝えないとだめだよ!」

えぇ!?雄に!?好きって!?恥ずかしいなぁ・・・。

「お試し期間はあと12日間なんだから!あっと言う間だよ!頑張れ!」

あと12日・・・。最終日に気持ち伝えようかな・・・。

「よし!そうと決まれば、これから高杉に会いに行くよ!」

雄は教室で寝てるはずだな・・・。

「奈美が高杉を見て、嬉しいとか幸せとか思ったら完全に恋だからね!自分で確認しなよ!」

自分で確認・・・。よし!行く!

あたしは走って教室まで行った。

やっぱり雄は寝ていた。

寝ている雄を見てあたしは胸がキュンとした。

あたし・・・。雄が好きなんだ・・・。

普段はちょっと不良だけど、あたしの前では優しい笑顔をくれるし、頭をなでてくれる。

そんな雄が・・・。好きなんだ・・・。

「ちょっと!小村さん!」

いきなり名前を呼ばれた。

振り返ると今朝のあの女の子3人。

「・・・何?」

3人ともあたしを睨んでいた。

「ちょっと話があるから来て!」

雄との事だろうか。

半ば強制的に連れて行かれた。

連れて行かれた場所は体育館うらの薄暗いところ。