昨日びしょびしょになった制服はすっかり乾いていてそれを着た。

「どこ行くの?」

「ファミレスでいいか?」

「別にあたしはどこでも・・・。」

そう告げると高杉は歩き出した。

慌てて後を追う。

高杉歩くの速いし!

「ちょっと待ってよ!歩くの速い!!」

そういうと、振り返って止まった。

追いついてまた歩き出すのかと思ったら左手を差し出された。

「なに・・・?」

「お前、遅いからはぐれそうなんだよ・・・。
だから、手つないどけよ。」

手をつなぐ!?高杉と!?

何でよ!?

ためらっていると、無理矢理、右手をつかまれ
手を繋がれた。

・・・なんか照れるし・・・。

それから、ファミレスに着くまで歩幅を合わせてくれた。

ファミレスでは、窓際の席で、向かい合わせに座った。

「お前、何頼む?」

「うーん・・・。カルボナーラ。」

「じゃ、俺もそれにするわ。」

注文した後、少し沈黙が続いた。

「・・・、こないだ言ったこと覚えてるか?」

こないだ・・・。告白の事だよね?

「うん・・・。」

「俺さ、マジなんだ。本気なんだ。
だからもう遊びもやめた。」

そんなに・・・?

なんであたしなの・・・?

「何であたし・・・?」

「お前を見た瞬間、なんか運命感じたんだ。」

運命?

「でも、付き合うとか好きとかわかんないから・・・。」

「だったら、俺が教えてやるよ。」

・・・。これはどうしたらいいの?

「わかんない・・・。もう少し待って?」

そういうと、すこし微笑んで

「分かった。」

そう言った。