お互いバイトが終わって一緒に帰ろうとしていると・・・。

「おせぇよ」

と声が聞こえてきた

あたしと翔平が一緒に振り返った。

なんで・・・?高杉が・・・?

「君、誰?」

翔平が言った。

「俺はそいつに言ってんだよ。」

「・・・あたし!?」

なんであたし!?何がしたいの!?

本当に意味わかんない!

「・・・ほら、帰るぞ。送ってっから。」

「あたしは翔平に送ってもらうの。
あんたは関係ないでしょ?!」

そうだよ!あたしは翔平と帰るの!

「・・・お前、こいつの彼氏?」

・・・彼氏ぃ!?翔平がぁ!?

「俺?俺は同じバイト仲間。」

「なら、こいつは俺が連れて帰るから。」

「えっ!?なんであたし!?」

連れて帰るって一緒に帰るってこと?!

「はっ?奈美は俺と帰る約束してたんだよ。
いきなり来た君にゆずるかよ。」

「とにかく今日はこいつにどうしても話さないといけないことがある。
だから、こいつは俺が連れて帰る。」

そう言って、あたしの腕を引っ張る。

ちからが強くて振り払えない。

翔平は立ちつくしちゃってるし

「しょ!翔平!ゴメンね!またね!」


「お前んちどの辺だよ?」

「星公園の近く・・・。」

場所を告げると黙ってふたりとも歩き出した。