くるりと振り返って、男性を見る。 「もう…大丈夫です…っ」 ぐちゃぐちゃな顔で、必死に笑った。 「…かしこまりました」 頭を下げたのをサインに、あたしは瞳を閉じる。 …あたしは、新しい地へ旅立つ。 不安だし、ここから離れたくない。 でも、それが“運命”だというのなら。 あたしは、その“運命”に、従う。 …大丈夫だよ。 きっと、どんなことでも頑張れるよ。