「そろそろ寝るかー」 圭君がそう言って、爽麻のベッドに入った。 あたしと爽麻は座ったまま。 もう夢の世界の圭君は、きっと起きそうにない。 広がった沈黙に、あたしは戸惑う。 話しかける話題なんてない。 どうしたらいいのかな…。 「シオリ…」 「っ!!」 いきなり名前を呼ばれて驚いた。 爽麻を見ると、爽麻の視線はあたしの腕にあった。 その視線につられて、あたしも自分の腕を見る。