ちらっと爽麻を見ると、爽麻は家を出ていこうとしていた。 あたしの気持ち、分かってくれたんだと思う。 「あの…っ」 「何?」 「諦めないで…くださいっ!!」 「はぁ!?」 驚かれるのは当たり前だと思う。 「あたし…もういなくなるんです」 「……どういうこと?」 「ここにはもういられない」 困ってる女の子に、何て言ったらいいか分からない。 「なるべく、傍にいてあげて下さい。お願いしますっ!!」 あたしには、どんなに願っても、叶わないことだから。 …でも、あなたはそれができる。