「っ……」 優しい温もりに包まれた。 そうなんだ。 あたしは、きっと…爽麻に抱きしめてもらいたかったんだ。 その自分でもよく分からない感情に、爽麻は気付いてくれた。 やっぱり爽麻はすごいや。 「大丈夫だ」 その言葉を聞いて、涙が出そうになった。 でも、我慢した。 爽麻の言葉は、魔法だね。 爽麻、ありがとう。 「シオリ…」 「うんっ」 笑顔で返事した。