昼は特にすることがなくて、2人でテレビを見ていた。 繋がった爽麻の手の温もりをずっと感じて。 そんな時間が、どうしようもないくらいに幸せで。 その幸せを、痛いくらいに噛みしめてた。 「そろそろ行くか」 「うんっ」 陽が落ちて、空は濃い青に染まり始めてた。 この時間なら、人はあまりいない。 だから、少しは安心できる。 立ちあがった爽麻に続いて、あたしも立ち上がる。