「いた!!」 突然消えたと思って、すっごく怖かった。 そんなことあるはずないのに、怖かった。 「どうした」 優しく頭を撫でてくれる爽麻の手に、すぐに落ち着きを取り戻す。 「目が覚めたら、爽麻がいなくて…怖かった」 正直に話すと、爽麻はフッと笑った。 「俺はいなくなったりしねぇよ」 「…うん」 「心配すんな」 ギュッと手を握ると、強く握り返してくれた。 ……良かった。