「はぁ…」




なんか疲れたな…。




あたし、何したっけ?




あー、爽麻の意地悪に振り回されたんだった。




だから今日は疲れ…。




「誰…?」




目の前にいる人は…誰デスカ?




「初めまして」




「は、初めまして…」




二コリと笑う優しそうな男性。




誰だか、分かってしまった。




「栞さん、ですね?」




「…はい」




透き通った声が、嫌なくらいに耳に響いた。