話し終えたあたしは、爽麻をまっすぐに見つめた。 一度、大きく深呼吸した。 「無事見つかったの、あたしの遺体は」 爽麻もまっすぐに見つめ返してくれる。 「…すごくショックだったんだと思う。だから、記憶から無理矢理消した。」 「………」 思い出したくなかったから、忘れたんだと思う。 目が覚めたとき記憶がなかったのは、きっとそのせいだ。 「…でも」 でもね。 「今は、思い出せて良かったって思うの。辛いけど、ちゃんと受け止められる。」