「大丈夫か」 落ち着いて来たあたしに、爽麻が呟く。 あたしは黙ったまま頷いた。 そこで初めて気付いた。 見上げると、大きな木。 あたし…何でまだここにいるの? 「あたし…」 「バカじゃねーの」 冷たい声が響いて、ドキッとした。 ……怒ってる? 「何でここにいる」 爽麻が真剣な瞳が、あたしを捉えてる。