「どうした」 「え、あ…何でもないよ」 皿を両手に持って、爽麻が部屋に来た。 まだ立ったままのあたしを、怪訝そうに見る。 しまった… ボーっとしすぎてた…。 あたしは慌てて座った。 「オムライス…」 目の前に置かれた料理を見て、あたしは呟いた。 いつかの日みたい。 「食べたかっただろ」 そう言って悪戯な笑みを浮かべる爽麻。 「…うんっ」 あたしは素直に頷いた。