「俺は何も変わってねー」 「え…」 爽麻のあったかい大きな手が頭に乗った。 そこから爽麻の熱があたしの体に流れてくかのように。 「何も心配すんな」 優しい瞳、声。 …どうして、あたしの気持ち… …そうか。そうだったね。 爽麻には、あたしの気持ちがお見通しだった。 うん。爽麻は変わってないよ。 「飯作るから座ってろ」 「あ…うん」 そう言って爽麻はキッチンに戻って行く。 あたしはただ、立ち尽くしてた。