「ん…」 閉じていた瞼をそっと開ける。 広がるのは、明るい景色。 それから、おいしそうな匂い。 あたしはゆっくりと体を起こして、視線を動かした。 「!?」 ……いない。 爽麻がベッドにいない!!! 「爽麻っ」 あたしは無意識のうちに名前を呼んでいた。