「帰るか」 「……うん」 帰るって、爽麻の家にだよね? 考えてみれば、1年ぶりなんだよね…。 ちょっと緊張しちゃう…。 「!!」 突然手を握られて、あたしはビックリして爽麻を見る。 だけど爽麻はあたしを見てなくて、何も言わずに歩き始めた。 あたしは黙って連れられて行く。 …爽麻の手、変わらずにあったかいね。 あたしの手を、大きな手が優しく包みこんでくれる。 …この手に、いつまでも繋がれてたいよ。