「!!」 ふいに舞い降りる、あったかい温もり。 これは夢じゃないって、確信できた。 「…シオリッ」 切ない声が、耳に届く。 抑えきれなくなった涙は、静かに頬を流れた。 懐かしくて、大好きな温もりを、あたしは感じてる。 …あの頃と、変わってない。 「シオリ」 今、どんな顔してる? 今、何を想ってる? 言葉を発せないままのあたしから、温もりが離れた。 そして、視線が重なった。 「そう、ま…」 ずっと。ずっと…、会いたかった人。