「シオリ?」




「!!」




頭の上から声がして、あたしの体は固まった。




…爽麻。




顔をあげることなんて、出来ない。




爽麻の顔、もう見れないよ…。




「どうした」




そんな優しい声出さないでよ。




迷惑なら迷惑って言ってよ。




優しくされたら、逆に悲しい…。




爽麻は、やっぱりずるい。




爽麻のこと、嫌いになんてなれない。