「あのさー」 け、圭君っっ!!! そう言いたいのに、声は出てくれない。 「今日、キスしてたんだって?」 あぁ、終わった……。 「はぁ?」 爽麻の鋭い視線が、圭君に突き刺さっている。 「キ、ス!」 いやいや、そこを強調しないでよ…。 そう言っても、圭君は聞かないって分かったから、あたしは黙ることにした。 「したんじゃねー、されたんだよ」 圭君が、ほらねって顔であたしを見てきた。 うー……。 なんか…悔しい。