迷子にならずに、爽麻の学校にたどり着いた。 門の方を見ると、爽麻と同じ制服を着た人達が帰っている。 もう終わったみたい。 みんな笑ってて、楽しそう…。 そんな人達から、あたしは目を逸らした。 爽麻はいつ出てくるかな。 こんなとこで待ってたら、爽麻はきっと不思議に思うはず。 …でも、帰りたくないの。 先に帰りたくない。 だから…待ってても、いいよね…? 学校の門が見える木の上で、あたしは爽麻を待つことにした。 早く出て来てくれるように…と、強く願いながら。