「い、いや別に!?」 慌ててそう言う。 「は?」 爽麻の眉がピクっと上がって、あたしは焦る。 お、怒らせた!? 「ご、ごめん!!」 爽麻が怒ると怖い。 黒のオーラが全身から放たれるんだよ。 「何で謝る」 「え?…怒らせたから?」 「別に怒ってねー」 いやいや、怒ってるじゃん。 いつもよりちょっと声が低いもん。 …なんて、そんなことに気付くようになった。