「じゃぁ俺、そろそろ帰るね」 圭君がそう言って立ち上がった。 「あぁ」 爽麻も続いて立ち上がる。 あたしも、と思って体を動かす。 「あ!シオリちゃんは寝てていいよ。」 ベッドから下りようとしていると、圭君に言われた。 「でも……」 「いいから!また明日ね。」 笑顔で手を振る圭君に、あたしは小さく手を振り返した。 そして、2人が玄関に行くのを、ただぼんやりと見ていた。