静かに目を閉じて、ゆっくり歩く。 …本当に1人になったみたい。 広がるのは、暗闇。 どこにも出口のない、永遠の暗闇。 「!!」 ニヤリと笑った口元。 何も映していないかのような瞳。 その手には紐があって、あたしに近付いて来てる。 …やめて。やめてやめて。 叫びたいのに、声が出てくれない。 いや。いやだよ。 大きな手が、あたしにゆっくりと伸びてくる。