「もう真っ暗だね」 外に出ると、辺りは真っ暗で、何も見えない。 「これならシオリちゃんも見えないよね?」 圭君は、そんなことまで考えてくれたらしい。 「ありがとう」 「そんなにお礼言わないでよ。照れるから!」 そう言って圭君は頭を掻いた。 本当に照れてるみたい。 「じゃ、散歩開始!」 おもしろい圭君といると、すごく楽しい。 いつの間にか、笑ってる自分がいるんだよね。 圭君は、そんな力を持ってる人だと思う。 きっと…学校でもこの力を発揮してて、人気あるはず。