Last Love




「ところで、記憶ってどうさがすの?」




圭君が、ふと思い出したようにそう言った。




「…あ!あの、少し思い出したんです」




今日、歩いてて浮かんだ映像を、2人に話した。




――――……。




「そっか~。でも、それだけじゃ、場所の特定出来ないね。」




「はい…」




そうなんだよなぁ。場所がはっきりと分からないもんね…。




「で、でも!よかったじゃん。思い出せてさ」




「はいっ」




…そうだよね。




思い出せたんだから、いいじゃないか。




これから少しずつ、思い出していけたらいい。




焦る必要なんて、ないんだもんね。