「いや、慣れる」 そこを譲らない理由がよく分かりません!! そう言いそうになったけど、やめた。 だって。全然聞いてないんだもん。 堂々と、目の前で着替えてるから。 この人はあたしの話を聞く気は全くないらしい。 だから。もう、仕方ない。諦めよう。 「…バカ爽麻」 ちょっと呟いてみた。 多分聞こえてないはずだから。 「…は?バカ?」 あれれ、聞こえてた! これは予想してなかった! ほんっとに小さい声で呟いたつもりだったのに、この人の耳は一体…。