すると彼は、大きな溜息をついて、




「…中に入れ」




そうダルそうに呟いた。




言われたとおりに家の中に入る。




そこはとても綺麗な部屋。




リビングらしきところに入ると、「そこに座れ」って言われて、テーブルの近くに座った。




じっと待ってると…男の子は手に2つのカップを持ってきた。




テーブルにカップを置く音が響いた。




あたしの方に寄せられたカップは、あたしにくれるっていう意味だよね?




「ありがとう。」




そうお礼を言ったけど、返事はなかった。