止まってた足が、また動き出す。 今なら、もっと思い出せるんじゃないか、そう思ったから。 とにかく、ひたすら歩いた。 ただ、周りの景色に意識を集中させてた。 時々、頭の中に映像が流れた。 映るのは、やっぱりあたしと女の人。 一緒に歩いてるところ、怒られてるところ、笑ってるところ…。 女の人があたしの隣にずっといる。 やっぱり、あたしのお母さん、なのかな…。 若くて、綺麗な人だな…。