あなたへの愛を想いながら・・・ 〜第一章〜

「自分のことより人のため。
仲間のことを思うのもいいけど、
自分のことも考えなな。
今年こそは二年に
上がってもらわなあかん。」


「うん・・・
去年の今頃やったね・・・
もう一年かぁ～
早いなぁ～・・・」


シロはコーヒーを一口、口に含んだ。



去年の今頃にも学校内で大乱闘があった。
佳歩は必死に止めるも
その抗争は収まらずに、
また多くのケガ人を出した。

その時に関わっていたのが紀藤加世。


佳歩は一年の責任を背負い停学、
そのおかげで出席日数が足りなくなり
佳歩は留年した。


あの時のように、紀藤がまた
何かを起こすんじゃないか？
そんな予感がしてならなかった。