「ど、して………」 何でこんなところに王子がいるの!? あたしの頭は大パニック。 あわあわとあわてふためくあたしに、王子は同じ質問を繰り返した。 「どうして…か…」 パタン…と静かに開いていた本を閉じ、地に足をつける。 「どうしてだと思う?」 「ぇっ…?」 どうしてって…… 分からないから聞いたのに…! 何で質問を質問で返すのよぅ! 「わ、分からないよ…」 首を小さく横に振った。