佐柚だった。


その背中は動かない。


どうしたもんかと迷ったが、
声はかけずに窓側の席に向かった。




ガタンッ

「って!」

佐柚を気にするあまり、
功は机を思い切り蹴っ飛ばしてしまい、
大きな音が響いた。


びくっ
と背中が動き、
金髪が顔を上げた。

振り返る。




「功さん!」


佐柚は驚いていた。