昼休みも終わる頃、 泣き止んで落ち着いた佐柚は、 1人で大丈夫だから と紗和に言って、 1人コインを握って 昇降口に降りた。 泣き疲れたらのどが渇いてしまった。 指先でコインを弄び、 とん、と角を曲がると、 自販機の目の前に 見慣れた男子生徒が 立っていた。 大地だ。