「佐藤」 突然、誰かに声をかけられた。 あたりを見回して目に飛び込んできたジャージの青年には 見覚えがあった。 「板倉?なんでお前がここにいんだよ」 明星学園で、 功と同じく1年スタメンの板倉真也だった。 整った綺麗なその顔は 俗に云うイケメンだ。 「おたくの彼女と事故ったの、 俺の兄貴なんだ」 真也はすまなそうな顔で ペコリと頭を下げた。