「生きてた…」 功は、鼻の奥がツンとするのを感じた。 咄嗟に歯を食いしばったが、 涙はあふれてしまった。 「ごめんね…試合…いけなかった」 ピッ、ピッ、ピッ と絢華の心拍数が規則正しく鳴り響く。 それはひどく大きな音に聞こえた。 「抜けてきたんだ」 「なんで…ごめんね…功…」 「許さねー」