______ 「…功」 「!」 時刻はもう20時になっていた。 面会時間は20:30までなので、功はもう諦めかけていた。 「大丈夫か?痛む?」 絢華の酸素マスクが、息でくもる。 「頭が痛い」 絢華の額まわりは、真っ白な包帯でぐるぐる巻かれている。 頬には絆創膏が散りばめられていた。 功は点滴のつながれた絢華の左手を強く握った。