「自分の執事に迫られるなんて、ドキドキものね」

「も、申し訳ございませんっ」


慌てて、恵理夜の顔のすぐ横に手を着いて身を起こす。


「力、入る?」


見下ろす恵理夜と目が合った瞬間、――

かくん、と肘から力が抜けた。