執事と共にホワイトデーを。

「どうして、宝探しなんかを?」

「……失礼ながら、貴女に挑んでみたくて」

「解けなかったらどうするつもりだったのよ」

「弱気な発言ですね」


恵理夜は、手当てを終えた春樹の手を解放し、そして目を伏せた。


「……貴方が、さらわれたんじゃないかと思ったわ」