鬼の名の下

床においてあったコップを手に持った女。



「あっ・・」



カシャンッ



女の手から滑り落ちたコップはそのまま床に辺り砕けた。



「た、大変っ!・・・っ」



慌てて拾おうとした女の手が、とがった破片で切れた。



「やっちゃった・・・」


ツゥーと人差し指から血が流れる。



ドクンッッ



『うっ・・』



心臓が大きく鼓動した。


「え?だ、大丈夫ですか!?」



『・・問題ない。それより早く片付けて行け。人が近づいてくる。』


「た、大変急がなきゃ!」



わたわたとガラスの破片を片付けて部屋を出て行った女。



『ハッ・・ハァ・・』


途端に息切れが激しくなる・・。