「夜歌?」


『ん~?』


「さっきの夜歌、喋り方変じゃなかったかにゃ?」



『関わるきの無い奴に単語以外喋るの嫌だ』



だってそんなの激しく面倒じゃないか。と続ければ白羅は笑った。




どうせ、僕は一人なんだ。普通の人間なんかと関わることなんて有り得ない。




声も、顔も、何も覚えていなくていい。




僕の存在なんて、初めから無かったように消えてしまえば良いのに・・・



宿屋から離れようと一番近くにあった路地を曲がる。


ドンッ


『・・てっ』

思い切り誰かにぶつかってしまい、しりもちをついた。


「あぁ?餓鬼が何だってこんな時間に・・・」


が、餓鬼!?あと2歳で成人なのに餓鬼!?


「ハッ まさか長州のものか・・?」


「どうした土方さん?」


「おぉ、原田。この餓鬼とぶつかったんだが・・・こんな時間に餓鬼が居るってのはどうもおかしな話じゃねぇか?」


「それはそうだが・・。」


「近くには池田屋があるし・・逃げてきた可能性もあるんじゃないかな土方君?」


「源さんの言う通りかも知れねぇ。おい、一応しょっ引いとけ!」

「「はいっ!!」」



・・・は?