『…へ?今、何て呼んだ?』 もー、さりげなく言ったつもりだったのに。 いちいちつっこむなよ… 意外と恥ずかしいんだからっ 「うるさい。早く戻るよ、蓮」 私は蓮の手を掴んで歩き出した。 『奈央に蓮って呼ばれたあ!』 後ろでにやけている蓮。 「はいはい、良かったね」 私は今日から、桐山じゃなくて"蓮"って呼ぶようになった。