あたしと鈴香は
さっそく次の日から
トーク通いを始めた。


「茉莉~っ!!」

「うわぁ!!愛実!?」

いきなりあたし
に飛びついてきたのは
中学からの親友
荒木愛実だった。

愛実は県内でも
トップクラスの
青山高校に
通っている。

「茉莉も
最近トーク通い
始めたね☆」

「まぁね(笑)
中間やばいしねっ」

「あたしもーっ…
鈴香ちゃんも
トーク通いやねっ」

「勉強せな
いかんからね(笑)」

「センターまで
あと3ヶ月やもんね…」


そう。
うかうかしてる間に
時間は過ぎていき
センターまで
あと3ヶ月だった。


ケタ違いの
頭の悪さを誇る
あたしは
3ヶ月前だというのに
まだ、卒業見込みを
貰うための戦いをしていた。


少し話して
愛実は友達と一緒に
勉強を始めた。


「ねぇ、鈴香」

「ん?」

鈴香は
世界史の教科書から
顔を出す。

「やたら青高の人
多くない…?
気のせいかね?」

「気のせいじゃないよ…」



あたし達の目の前に
広がるのは
青山高校の制服ばかり。


「あたし達…
やばいところに
来たんじゃない…?」

「みたいだね…(笑)」


青山高校の制服が
広がっている中
青山南高校の制服を
着ているのは
あたしと鈴香だけ。


妙にあたし達が
浮いていた。